昔取ったポカリスエット柄

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暗号通貨 後編(税金編)

sensyu.hatenadiary.jp

前編の続き。書いてるうちに年が明けてしまった。利益や損失確定するには時すでに遅しだし、2018年の年末頃にはまた情勢が変わってるような気がしないでもないので、果たしてこの記事に意味はあるのか…。

この12月、よく言われたのが暗号通貨で儲かったし含み益もあるけど、どこまで利確すればいいのかよくわからないとか確定申告よくわからないという話なんですが、結論から言えば確定申告しなくていい範囲でしか利確しないか、全部利確するか、知り合いの税理士にお願いしましょうって話ですね。よくわかんないことは基礎だけおさえてプロに外注するに限る。

暗号通貨関連の所得の取り扱いのQ&Aが国税庁から打ち出された(仮想通貨に関する所得の計算方法等について )のも12月だったりするので、まだ仕組みの整備はこれからって感じですね。

ついでに税金周りの基本事項もまとめて書いておきます。

確定申告をする条件

確定申告とは、一年間(1/1〜12/31)の自分の所得を国に対して申告し、税金の納付をしたり還付を受けたりする手続きのことです。年度間(4/1〜)ではなくて年間(1/1〜)であることに注意をしましょう。ある年の所得を翌年の2/16〜3/15の間に申告するので、今年なら、2017/1/1〜2017/12/31の所得を2018/2/16〜2018/3/18に申告します。

申告しなければならないのに申告せず、あとから国税の調査が入った場合、最大7年遡って納税を要求される上に、加算税(年率15〜40%)、延滞税(今は年率9%くらい)等が追加で取られるので、よくわからないからとりあえず申告しないっていうのはやめておきましょう。割と破滅できます。

マイナンバーは所得把握の強化が大きな目的の一つですが、その導入期もついに終わり、2018年中に金融機関の口座と個人が全て紐付く予定です。申告しましょう。

所得の種類

皆さんが得た所得は、以下の10種類の所得に分類されます。所得の右側にごちゃごちゃ書いてあるのは後(#税制に記述)で出てくる話なので今は気にしなくて大丈夫です。

所得の種類

暗号通貨による利益は基本的に1番控除だとかの優遇が少ない雑所得に区分されます。(仮想通貨の取り扱い(国税局))
その他、給与は給与所得、銀行預金の利子は利子所得、株の配当は基本的に配当所得、株や不動産の売買は基本的に譲渡所得といったように決まっています。

総合課税(詳細は#税制に記述)されるそれぞれの収入から経費やらをさっぴいて、所得控除をその合計である課税所得金額から、税金の支払い額が決定します(ここが所謂累進課税ってやつで、所得額によって税率が変わります。参考:所得税の税率(国税庁))。
ここから税額控除(住宅ローン控除)なんかを引いて、実際に支払う税金が決定します。サラリーマンだったら源泉徴収されてる分との差額だけ支払ったり還付されたりしますし、後述の通り、株や暗号通貨なんかの所得がなければ確定申告不要で年末調整だけで終わりになります。

給与所得者の場合

給与収入しかない普通のサラリーマンは、会社で毎年年末調整をするだけでOKです。が、副業があったり暗号通貨で稼いだ人は確定申告の義務が発生している可能性があります。(給与所得者で確定申告が必要な人(国税庁))
具体的には、以下のどれかにあたる場合は確定申告をしなければなりません。

  • 年間の給与収入が2,000万円超
    年間の給与収入が2,000万超になりてえなあ。給与収入ってのは所謂額面年収のことです。

  • 源泉徴収の対象となる給与を1ヶ所から受けており、給与所得、退職所得以外の所得が20万円超(2ヶ所以上から受けている場合、年末調整していない給与収入も20万円の中にカウントされる)
    暗号通貨やってるサラリーマンが主に該当するのはここですね。株をやっている人で、特定口座(源泉徴収あり)において、配当や譲渡所得が源泉徴収されている場合は、この20万円に含まれません。

また、給与以外の所得がある場合、20万円以下で確定申告不要でも、住民税の申告は必要になるので注意してください。

ちなみに株や投信、先物、FXで損失が出た人は確定申告することで3年損失を繰越せます(ただしNISA口座の損益はこの計算の中に含まれません)。

学生、主婦等の場合

所得金額が38万円超(株を源泉徴収ありの口座でやってる場合は所得に含めない)の場合、確定申告が必要になり、親やパートナーの所得税における扶養から外れるため注意しましょう。
ちなみに、よく言う103万の壁というのは、扶養控除を受けられる所得の限度額38万+給与所得控除65万の合計103万円を超えると所得金額が38万円超となるという話です。

わしは給与所得者じゃ、詳細は自分で調べてくれ。

暗号通貨の税金

先ほども登場したこのQ&A(仮想通貨に関する所得の計算方法等について )に基本的なことが書かれています。

利益の認識タイミング

株やFXをやってなくてはじめて暗号通貨で投資らしい投資をしたという人に覚えておいていただきたいのは、含み損益(確定させてない損益)には課税されず、それを円に戻したりして確定させた瞬間、利益として認識されるということです。

暗号通貨における利益の認識タイミングは以下の通りとなっており、雑所得(または事業として行っている場合は事業所得扱い)となります。

  • 暗号通貨(BTC等)→円の利確時
    売却価額と取得価額の差が利益となります。売却価額、取得価額には売買の際の支払手数料を含みます。
    例えば、100万円/BTCの時に2BTC購入(ただし手数料0.1%を差し引いて1.998BTCが口座に入った)し、1BTCを200万円/BTCのときに円転した(円建てで0.1%の手数料を支払い、1,998,000円が入金された)場合、利益の額は「売却価額:1,998,000円-取得価額:(1BTCあたり取得価額)2,000,000/1.998×(売却した量)1=996,999円」となります。
    取得価額の考え方については後述。ちなみにハードフォークで取得した暗号通貨は、取得時に相場がないため取得価額0として取り扱うようです。

  • 暗号通貨→別の暗号通貨へのエクスチェンジ時 新たに購入した暗号通貨の円建て時価を購入価額として、取得価額との差を利益とします。だからBTCをETHやXRPにしたときも利確扱いになるわけですね。草コインを手広くやってる人は実現利益の計算がとても面倒。

  • 暗号通貨で商品を購入した場合
    これ、暗号通貨が決済手段としてより広まるためには少額決済は対象外にするとかしないといけないと思うんですが、今のところビックカメラとかでBTC建てで支払いをしたのも利確扱いになります。

原価計算(取得価額)

何度も登場する仮想通貨に関する所得の計算方法等について においては、暗号通貨の取得価額は原則移動平均法、継続して適用する場合は総平均法も認められるとなっています。

正直、所得の計算をする場合、計算方法よりもちゃんと年内の取引を全て復元できるかの方が大事で、各取引所の取引履歴をcsvでDLして、全取引を利益計算用のスプレッドシートに落とし込めるかが勝負ですね。
結局この部分は自分の記憶と取引履歴が全てで、専門家に聞いたってわからないので。

移動平均法・総平均法

取得価額の計算方法ですが、移動平均法は暗号通貨購入の都度、取得原価を計算しなおす方法で、総平均法は1年の終わりに取得原価を計算する方法です。計算方法は各自読んでもらうとして、それぞれのメリット・デメリットを私は以下の通りだと考えています。結論としては、どうせExcelやらで計算するのであれば、期中で利益を認識しやすい移動平均法で計算するのがいいのではないかと思います。

  • 移動平均法のメリット
    • 年の途中でも実現利益が計算可能
    • それ故に年末付近で利益調整がしやすい
    • 総平均法より肌感覚に近い利益額となる
  • 移動平均法のデメリット

    • いちいち取得原価を計算するので面倒くさい。特にアルトコインをBTC建てで売買しまくってると計算用のシートを作るので一仕事
  • 総平均法のメリット

    • 年末にまとめて計算できるので計算が楽
  • 総平均法のデメリット
    • 1年が終わるまで取得価額が決定しないため、年の途中での利益計算が困難
    • そのため年末付近で利益調整しづらい

例をあげましょう。
5月に暗号通貨をはじめ、300千円/BTCで2BTCを購入、8月に400千円/BTCで2BTCを購入、10月に600千円/BTCで3BTCを売却、11月に1,200千円/BTCで6BTC購入、12月に1,500千円/BTCで1BTCを売却して年末(レート1,550千円/BTC)に6BTCを保有していた場合を考えます。

移動平均法では1年間の利益は約1,329千円、年末に保有しているBTCの1BTCあたり取得価額は約1,071千円となります。
一方で総平均法では取得価額が840千円/BTCとなり、1年間の利益は▲60千円(60千円の赤字)となります。
この例のように、場合によってはそもそも赤字か黒字か異なるなんて場合もありますが、これは確定利益と含み益の認識の差であって、実際の利益は以下の通り一致します。
移動平均法:年間利益約1,329千円+年末のBTC建て資産含み益(1,550千円-約1,071千円)×6≒4,200千円 総平均法:年間利益▲60千円+年末のBTC建て資産含み益(1,550千円-840千円)×6=4,200千円

この場合、総平均法の方が利益の繰り延べ(課税タイミングを来年以降にしている)ができていることになります。ただし、雑所得は損失の繰り延べや給与所得等との損益合算ができないため、他の雑所得がないのに損失を計上してもいいことはありません。

BTC/アルトコインで往復ビンタした場合

気が向いたら書く。

結局、利益計算用のスプレッドシートを作るときに、通貨毎に取得価額と利益を計算するシートを作るだけなんだけども。

暗号通貨の経費

少なくとも、暗号通貨の取得原価と売買に要した手数料は経費に含まれます。

また、雑所得の場合は譲渡所得(株式等)よりも経費計上の幅が広いので、場合によっては多くの費用が経費として認められうると考えられます。
参考:やさしい必要経費の知識(国税庁)

具体的には、暗号通貨を勉強するための勉強会費、書籍代や暗号通貨取引のためのPCやモニター(専用で使っていない場合、家計の費用と按分してn割だけ経費計上することが一般的)、通信費(家計と共用ならこれも按分)等は経費として認められる可能性があるんじゃないかと思います。
また、PC等の高額なものの場合、税込10万円未満は消耗品費として費用計上できますが、10万円以上20万円未満の場合は一括償却資産として3年間の均等償却(15万円のPCを毎年5万円ずつ3年間計上する)、20万円以上の場合は減価償却資産として償却を行う必要があることに注意しましょう。

いずれにせよ、きちんと領収書(レシート)等を受け取り、暗号通貨のための費用ということがわかるように保管しておきましょう。
確定申告の際に、雑所得の経費の領収書を提出する必要はありませんが、きちんと記録を残しておかないと後から税務調査が入った際に経費として認められない可能性が高いです。帳簿は7年、エビデンスは5年保管しましょう。

また、実際に経費計上可能かどうかは税務署や税理士に確認しましょう。

疑問点

移動平均法で取得価額を計算するとき、同日付で売買の両方を行っている場合の計算

株式の特定口座だと同銘柄の同日付の売買は実際の順序がどうあれ、買いが先にあったものとして計算されます。そんな決まりはなさそうなので普通に時系列に沿って計算すればいいんだと思いますが、認識する実現利益の額に割と影響を及ぼしうるなあと。

複数の取引所のアカウントを所有している場合に取引所毎に利益計算可能か

例えばbitflyerCCのそれぞれでトレードしてる場合や、bitflyerデイトレードして、ZaifでBTC建て積立投資してる場合なんかの取得価額を、取引所毎に計算するか、すべて合算して計算するか。
株だと、特定口座だと同銘柄でも特定口座毎に取得価額を計算するし、一般口座だと別の証券会社にまたがって銘柄毎に取得価額を計算するけども、暗号通貨の場合はこのへんも絶対こちらでなければということはなさそう。原則は銘柄毎に複数の取引所を通算して取得価額を計算するんだろうけど、明確に取得目的が異なる場合(後者の例のように、短期売買と積立みたいに取引所毎にわけてる場合)はより分けて計算する意味もあるし。
ただ、zaifの積立も銀行の積立定期みたいに別管理されるわけではなく、毎日自動で買っていくって仕組みなので、積立をやりつつzaifデイトレもやってる場合、どこまでが積立によるものなのか、第三者が判別するのは難しいので、結局まとめて計算することになりそう。

いずれにせよ、一度採用した方法で毎年計算しなければならないので、面倒でないかつある程度コントロールしやすい方法でやるべきであって、どれが一番面倒でないかは人によって違う気がします。

BTC/アルトコインの取引の取得価額(円換算額)

暗号通貨→他の暗号通貨の場合、取得価額を購入した暗号通貨の時価(円建て)とし、購入する際に使用した元の暗号通貨の取得価額との差を利益認識するわけですが、この新しい暗号通貨の時価をどこから拾ってくるかという問題があります。
例えばBTC→ETHにエクスチェンジしたとき、ETHの取得価額の円換算額をどこから拾ってくるかという話です。
たぶんどの取引所でcsv吐き出しても、出てくるのはBTC/ETHのレートだけであって、ETH/JPYのレートを後から確認するのは難しいわけです。

その日のETH/JPYの終値で計算するのか、取引時点のレートを調べていくのか…。これも何らかのルールを決めて継続適用(恣意的でない運用)をすればいい話だと思うんですが、どうするのが一番楽なのかなあ。

加えて、BINANCEなんかで国内取引所に取り扱いがなく、直接円で購入できない通貨を売買した場合、円換算額を計算するのは更に面倒になります。
例えば国内ではまだ付与されていないBTGの場合、JPY/BTCとBTC/BTGからJPY/BTGを算出できなくはないけれど、結局どの時点のJPY/BTCを採用するかという問題は先ほどの問題同様発生するわけで…。

税率

総合課税と分離課税

所得が10種類あることは先ほど書いた通りです。この所得に対する課税のされかたには大きく2種類(または3種類)あって、総合課税、分離課税(申告分離課税源泉分離課税)とわかれています。所得の種類を再掲します。

所得の種類

それぞれの課税方式を見ていきましょう。

  • 源泉分離課税
    あらかじめ、支払う側が源泉徴収することで、所得者は特に手続きを行わなくても納付が完結するパターンです。銀行預金で利子がついた同日付で税金として引き落とされてるあれです。源泉徴収の時点で支払いが終わっているため、確定申告で申告する内容には入らず、つまり確定申告による還付等もありません。確定申告するしないの判断にも影響ありません。 代表的なものは預金の利子(利子所得)、外貨建預貯金を円にしたときの差益、期間5年以下または契約から5年以内に解約した保険の一時払い金等です。
    参考:源泉分離課税制度(国税庁)

  • 申告分離課税
    累進課税される総合所得とは別に税率が決まっており、確定申告により納付者が税額をおさめるものです。こちらは確定申告が必要かどうかに関わってきます。
    代表的なものは山林所得、土地等・株式等の譲渡所得、先物取引(FX等)による雑所得等です。株やfxの税率は20.315%(所得税地方税、復興税を含む)です。
    ただし、株式をやっている人で証券口座が「源泉徴収ありの特定口座」の場合は、売買の際に税金が源泉徴収されているため、確定申告の条件となる「給与所得以外の20万円」にはカウントされません。(ただし、確定申告した場合、所得として計上されるので、扶養が外れる外れないみたいな人は注意)
    また、株や投信の譲渡所得、先物取引にかかる雑所得は、確定申告をすることで損失を3年間繰り越す(翌年以降の当該所得から控除する)ことができます。暗号通貨はこれができませんが、法改正でそのうちできるようになるかもしれないですね。
    参考:申告分離課税制度(国税庁)

  • 総合課税
    いわゆる累進課税部分です。給与所得、不動産所得、暗号通貨による雑所得、だいたいの所得はここに含まれます。
    総合課税の対象となる所得の合計から、所得控除(扶養控除、医療費控除、寄付金控除等14種類)を差し引いた金額が、課税所得金額として、税率の計算に使われます。
    総合課税の税率は5~45%です(所得税に住民税10%が加わるので、実際に支払う税率は所得税+住民税で15~55%となります)。速算表を元に計算します。
    例えば、保険やその他節税策を一切やっていない曖昧な独身サラリーマンが、2017年に給与所得400万円と暗号通貨の利益で雑所得138万円を得ている場合、所得控除の基礎控除38万円を差し引いて、課税所得額は400万円+138万円-38万円=500万円となります。この場合、所得税の金額は500万円×20%-427,500円=572,500円となります。(ちなみに、理由は後述しますが、給与所得400万円ってのはだいたい額面年収570万円くらいのことです)
    確定申告した場合、この支払うべき税金572,500円と既に給料等から源泉徴収されて支払った税金の金額を比べ、追加で納付したり還付をうけたりします。

参考 f:id:sen_syu:20180101154458p:plain

出典 所得税の計算方法 | やさしい税の話 | 一般の方へ | 東京税理士会 | 公式サイト

課税所得金額

それぞれの所得は「収入-経費」で算出されます。が、どこまでが経費として認められるかはそれぞれ異なります。
また、退職所得、一時所得、長期譲渡所得(土地等・株式等以外で5年超保有していたものにかかる譲渡所得)は、所得金額の1/2しか課税対象となりません。

サラリーマン投資家、学生投資家の皆さんが気になるであろう代表的なものは以下の通りです。

給与所得は、経費計上が認められない代わりに、給与所得控除が収入に応じて65万円~220万円認められます(参考:給与所得控除(国税庁))。先ほどの所得税計算の例では、この給与所得控除が差し引かれたため額面年収約570万円で給与所得400万円となったわけです。(その他に特定支出控除という制度はありますが、あまり使うことはないでしょう)

譲渡所得は、土地等・株式等以外については50万円までの特別控除がありますが、土地等・株式等については、いわゆる厳密な手数料(取得費、譲渡費用)部分しか経費計上できません。

一時所得(生命保険の満期一時金、法人からの贈与、懸賞や競馬の払戻金等)は、その収入を得るために直接要した金額のみを経費計上でき、50万円までの特別控除があります。「収入を得るために直接要した金額」というのは、例えば競馬なら当たり馬券を購入するための費用(外れ馬券の費用は経費に計上できない)のみということになります*1。また、法人から暗号通貨を受け取った場合は、その日の終値か何かを適用して円換算で一時所得を得たことになると考えられます。

雑所得は、不動産所得・事業所得同様に「収入を得るために直接要した費用(原価)」と「販管費一般管理費」の経費算入が認められています。#暗号通貨の経費にて記載した通りです。きちんとエビデンス(領収書等)を残したものについては認められる可能性があります。
やさしい必要経費の知識(国税庁)

暗号通貨の税率は?

ここまで順番に読んできた方はもうお分かりの通り、暗号通貨による所得は総合課税される雑所得に分類されるため、総合課税の所得税率+住民税率10%が暗号通貨に課される税率となります。

つまり、所得が195万円以下なら15%だし、195万円~330万円なら20%だし、330万円~695万円なら30%だし、(中略)1,800万円~4,000万円なら50%だし、4,000万円超なら55%になります(控除額があるので実効税率はもう少し低くなりますが)。

累進課税であり、暗号通貨にかかる雑所得は損失を繰り越せないことから、1年であまり利益を出しすぎるのも考えものということになります。まあ、この場合の「あまり」というのは「税率が数段階変わる」くらいの意味合いですが。

所得控除・税額控除いろいろ

節税しましょう。

所得控除とは先ほどから何度も出ている通り、所得額から控除されるもので、医療費控除等14種類があります。基礎控除の38万円なんかは誰でも受けることができます。
一方、税額控除とは、諸々の計算の結果出てきた所得税額から直接控除されるもので、ご理解の通り、こっちの方がインパクト大きいですが、この記事を読んでる人で一番関係があるのは住宅ローン控除で、次点で配当控除(総合課税を選択した配当所得がある場合)くらいじゃないでしょうか。

以下、代表的な節税に使える所得控除・税額控除を記載します。もう書くの疲れてきたので代表的なもの以外は自分で調べてください。

年末調整で済ませられるあれこれ(生命保険料控除等)

いくらか控除を受けられますが年末調整で済ませられますね。済ませてください。

医療費控除

医療費控除額(最大200万円)=実際に支払った自分と家族の医療費の合計額-10万円
※ただし生命保険の入院保障金等を受け取った場合はその金額を医療費から差し引く。また、総所得金額等が200万円未満の場合は10万円のかわりに総所得金額等の5%を適用する。

平たく言えば、年間10万円以上、病院や歯医者にお金を払った場合はそれを超える部分について所得控除が受けられるという制度です。
ここには、歯医者のインプラントみたいな自費診療(ただし美容目的を除く)や市販薬の購入費、通院のための公共交通機関の利用料金等も含まれます。

また、2017年からセルフメディケーション税制が開始しており、こちらは上記の医療費控除のかわりに、特定一般用医薬品等(厚労省が指定する医薬品)購入費のうち、1.2万円を超える部分について、最大8.8万円まで所得控除をすることができます。つまり市販薬を年間1.2万円以上買った場合に所得控除されるというわけですね。対象医薬品は厚労省のHPから見れますが、バファリン、イブ、ルル、パブロンナロンエースサロンパス、ムヒ等よく名前の出る医薬品も対象です。

いずれにせよ、医療費控除を利用する場合は確定申告が必要です。身体は大事にしような。

寄付金控除(ふるさと納税)

所得控除の一種である寄付金控除の中でも、特にふるさと納税の話です。
ここ数年CMがすごいふるさと納税、なんとなくご当地の名産品等が格安で手に入るというイメージだけ持ってる人もいるのではないでしょうか。

これ、仕組みとしては、地方自治体(縁もゆかりもないところで可)に納税することで、納税額の数割程度の価値のある返礼品(地方名産品や宿泊券、ストロングゼロ等)が送られてくるというものです。
これ、実際の計算なんかは複雑ですが、イメージとしては「2,000円の自己負担分を除き、実質的に税額控除と同じ効果がある」というものです。つまり、2,000円の自己負担のみで、所得等により決まる上限金額までタダで返礼品がもらえるという、割と信じられないくらいお得な話です。

しかも、寄付金控除を受けるためには基本的に確定申告が必要ですが、仕組みが整えられた結果、寄付先が5自治体以内の場合、ワンストップ特例という確定申告不要で控除が受けられるようになっています。とてもつよい。

結論

ふるさと納税でたくさんストロングゼロをもらって、現世の苦しみから解き放たれましょう。

※なお、前編に引き続き、この記事は、作成時点で得た知識を元に、細心の注意を払って作成していますが、その内容の正確性および安全性を保証するものではありません。 当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、私は一切の責任を負うことはありませんのでご了承下さい。あと間違ってるところがあったら教えてください。

*1:2013年頃に話題になった、競馬の外れ馬券が経費になるかを争った裁判ですが、あれは資産運用として行っていたとして、そもそも競馬の払戻金が一時所得ではなく雑所得(経費の計上の範囲が広い)であるという主張をしていたものです

暗号通貨 前編(仕組み編)

気付けば2017年も暮れですね。 2017年は暗号通貨元年だとか言われてて、この◯◯元年って表現はあんまり好きじゃないんですが、それはさておきちょろっと暗号通貨を触った知見を半分以上自分の忘備録的な意味合いでまとめておこうと思います。あと、この半月くらい人と会った際にやたら聞かれた税金周りの話もまとめたいと思います(長くなったので後編へ)。

一昨年の夏、bitflyerの口座を開設しようとして調べてるうちにいいなと思ったけど面倒で開かず終わったのを少し後悔しています。人生は選ばなかったことの積み重ねでできている。 調べたら一昨年の夏は30千円/BTC*1前後くらいで、今の相場が1,700千円/BTC前後(書いてるうちに1,500千円/BTCくらいになってました)なので、56倍だとかになってて、あのとき面倒がらずに開設して10万でも突っ込んでれば…って感じですね。

暗号通貨のはじめかた

まず株式を買いたいときに証券口座を開設するように、取引所でアカウントを作りましょう。

取引所といえばトロイカの替え歌が印象に残るCMのbitflyer出川哲郎が日本中のボーナスをビットコインにつっこませたcoincheckなどが有名ですが、勿論それ以外にも国内外たくさんの取引所があります。

どこで作るかですが、管理できる限りたくさん作るべきだと思います。理由は3つ。

①暗号通貨はビットコイン以外にもたくさんあって、増え続けている中で、取引所によって取り扱い通貨や入出金手数料、送金手数料が一長一短で違う

②口座開設して本格的に利用するためには郵便で居住確認なんかする本人確認が必要なので、いざ作ろうと思っても時間がかかる

③リスク分散(銀行預金と違い、取引所が倒産したときに一千万円の預金保護などはない+盗難リスク)


で、開く候補は以下の通りです。アカウント作るだけならどれも基本的にメールアドレスとパスワードを決めるだけなので簡単です。登録したらすぐ本人確認手続きをして郵便やらが届くのを待ちましょう。

bitflyer

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

国内取引所では古くからやっててセキュリティとか資金力とかしっかりしてます。BTC FXもできますがFXはやってないのでよくわかりません。現物の売買手数料はBTCで0.01%~0.15%かかります(実際にちょろっと売買する人の取引金額を考えると0.1~0.15%くらい)。BTC送金手数料は2017.12.30現在で0.008BTCだけどこの12月で2回変わってるし…。coincheckよりは安いです。日本円出金手数料はSMBCなら432円、それ以外なら756円。3万円未満ならもうちょっと安い。

coincheck

ビットコイン取引高日本一の仮想通貨取引所 coincheck bitcoin

国内取引高1位。国内取引所の中では一番取り扱い通貨が多い。ただし、取引所形式で購入できるのはBTCのみでアルトコイン*2はすべて販売所形式*3。売買手数料は無料。送金手数料はbitflyerより高い。日本円出金手数料は400円。
アプリが分足、時間足、日足でチャート表示できてすごく見やすいけど、結局板買いしようとするとアプリではできない悲しさがあります。結局iPhoneからwebでログインするのも面倒なので、API使って他のアプリと連携させてます。

Zaif

zaif.jp

一番便利そうだけど現在アカウント登録がパンクしててなかなか本人確認のはがきが送られてこない。取引所形式で円やBTCでアルトコインを売買できるのでとても良い。それからBTCの売買手数料がマイナス(取引するともらえる)という素晴らしいキャンペーンをやっている。サーバーが弱めなので暴騰暴落時に思い通りに売買できないことがあるようで、たまにtwitterで叫んでる人を見かける。ここだけまだ本人確認が終わってないのでアフィにならない。ぐぬぬ…。

その他国内取引所

QUOINEX、bitbank、GMOコインあたりが次に名前がでてくるあたりじゃないでしょうか。この辺はさぼって登録してないのでよくわかんないっす。GMOのアプリはFXやらなんやら含めて使いやすいって聞きましたが果たして。おいおい追記していきましょう。

BINANCE(バイナンス)

BINANCE(バイナンス)

BINANCEは2017年設立の香港の取引所ですが、中国の暗号通貨規制の際に国内市場を捨てており、急速にシェアを伸ばし12月の下旬には24時間出来高が世界1位にもなったところです。ここのメリットはいくつかあって、

①取り扱い通貨が豊富(国内取引所で取り扱いのない通貨を含めて80種類以上の取り扱いあり)

②ハードフォークなどへの対応も積極的(全てのフォークコインへの対応予定。国内取引所は「取引所の負担が大きい(Zaif代表朝山氏)」などの理由で対応しない、または対応することを発表をするが付与のタイミングは未定といった対応を取っている中、過去のハードフォークの際にも素早い対応実績があります)

③取引手数料が0.1%と安い(BNBという独自トークン使用で更に半分)

④日本語対応

⑤運営してる人たちの実績もちゃんとしててセキュリティもしっかりしている

⑥本人確認なしでも2BTC/日出金可能。

あたりがあげられるかと思います。
まあ本人確認についてはそのうち厳格化とかで縮小する可能性が高いんじゃないかと思っていますが。それ以外は他の取引所と比べても圧倒的です。
円で取引できないため、国内取引所で円をBTCなどにエクスチェンジして送金する必要はあることと、サポートは日本語対応していないことは問題ですが、他の海外取引所だってそれは同じなので、そのうちアルトコインも色々買ってみるかって人は作っておけばいいんじゃないでしょうか。

その他海外取引所

米最大手のBITTREX(最近アカウント新規登録を制限している)、BITFINEX、POLONIEXあたりはよく聞きますが、この辺も作ってないのでよくわからないってのが正直なところです。  

けっきょくどこで開くか

とりあえずbitflyercoincheckあたりの国内取引所を2~4個とBINANCEのアカウントを作っておけば当面大丈夫なんじゃないかなって思ってます。というかそう思ってるので実際そうしてる。

よくわかんない取引所に金をおいておいて取引所ごとなくなっちゃうリスクも大きいので、資産はちゃんと身元のしっかりしてるところに置いておくか、なくなっても生活に影響がないくらいの金額しか置かないようにしましょう。2014年にマウントゴックスが490億円相当のビットコインが盗まれたと宣言して破綻したとき、同社は日本に本社を置く世界最大の取引所でした。

ちなみに暗号通貨の保管方法はハードウェアウォレット(ハードウェアにオフラインで保管)、ウェブウォレット、取引所などがあり、基本的にお金を動かしずらいほどセキュリティ的にも安全って認識です。正直そこまで気にするほど暗号通貨建ての資産を持ってないので調べてないです。そのうち暗号通貨を日常生活の決済に使うのが当たり前になったらその頃には便利なものが増えてるかなって。

ビットコインの仕組み

ちゃんと文章にまとめようかと思ったけど面倒になったのでこの辺を読みましょう。

www.google.co.jp

bitflyer.jp

  • 非中央化された通貨(特定の国が発行するものではなく、公開されたシステムによりルールに基づいて新規発行や取引の記録がP2Pネットワーク上で行われる)
    • 取引の透明性が高い(全ての取引が誰でも閲覧可能な元帳に記録される)
    • 誰から誰にでも、即時に送金可能であり、第三者による阻害が困難
    • 発行される量が決められている(約4年毎に発行量が半減し、2140年までに2100万BTC)

2年前にこの仕組みを読んだときはすげーなって思った。思っただけで終わったのが敗因だった…。

投資の仕方

仕組みのわからないものには投資しない

投資をするときの鉄則ですが、よくわからないものに投資するのはやめましょう。暗号通貨なら、仕組みのさわりの部分くらいは知っておきましょう。暗号通貨に限らず不動産や株やFXもやるなら走りながらでもいいから仕組みは勉強しましょう。

投資は生活費とは別のお金で。

当面の生活費は含み損益や流動性を気にしなくてもいい現預金(円)で持ちましょう。具体的には給与所得者なら生活費の6ヶ月分くらいあれば充分でしょう。人は一般的に貧すれば鈍するので、転職するときや働けなくなったときのリスクヘッジは重要です。資産を全部投資につっこんで、いざ金が必要なタイミングで投資判断とは別に円に戻す必要が発生するとたまに地獄が連鎖発生します。

12月の下旬に各国中銀の総裁たちが「暗号通貨は投機、しかも過熱してる」という旨の声明を出した時は、この人たちは法定通貨を司る人たちだからポジショントークが入ってるなーって見てました。が、実際この時そこそこ下がったし、本当に投機が過熱してる印象はあるし、まあいつさくっと暴落してさくっと損失出てもおかしくないわけですよね。さくっと暴騰してさくっと儲かる可能性があるのと同様に。

お決まりのアレ

なお、この記事は、作成時点で得た知識を元に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性および安全性を保証するものではありません。また、本記事は暗号通貨に関する情報の提供を目的としたもので、特定の投資対象について、特定の投資行動や運用手法を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はご自身の判断でお願いします。 なお、投資によって発生する損益は、すべて投資家本人へ帰属します。 当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、私は一切の責任を負うことはありませんので、ご了承下さい。

あと間違っているところがあったら是非ご指摘ください。私も初学者なのでわからないことだらけです。

後編で税金の話をしましょう。

sensyu.hatenadiary.jp

*1:ビットコイン。米ドルをUSD、日本円をJPYと表記するようなアレ

*2:ビットコイン以外の暗号通貨

*3:取引所形式:株式のように市場で売買するイメージ。可能な限りこの方法で売買すべき。販売所形式:運営会社相手に売買するイメージ。流動性は高いがスプレッドも大きいので実質的な手数料は圧倒的に高い。