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昔取ったポカリスエット柄

読んだ本の感想とか、日常の出来事や考え事を書いていくタイプのブログ。

要約・書評:外資系金融の終わり

どうも、せんしゅです。食べるのと寝るのと読む、麻雀を打つくらいしかしていないので、この正月休みはとても充実しています。

この正月に読んだ本を。

外資系金融の終わり

(藤沢数希,ダイヤモンド社,2012)

3年くらい前に流行って、1年くらい前に今更感と共に購入し、ようやくこの正月休みに読んだ本。

作者は最近恋愛工学の教祖として有名な人で、物理博士号取得後、外資系金融機関でトレーダーをしていた藤沢数希氏。

本の内容としては、ここ10年ほどのマクロ経済の主要トピックを、世界の金融機関の実情を交えながら語っていくというものだ。

論旨

世界の資本主義経済は大きな岐路にある。これまで欧米経済、新興国経済の発展に貢献してきたと思われていた金融コングロマリット*1が市場原理の働かない組織と化してしまっている。市場原理が働かないとは、2008年のリーマンショックにおける、巨大金融機関破綻による金融システムの崩壊、世界経済への影響と、その阻止のために政府が公的資金を投入せねばならない状況となったことによって露見した、巨大金融機関の「Too Big to Fail(大きすぎてつぶせない)」という状態のことである。

すなわち、この危機に際して大きな損失を出し、場合によっては税金による救済を受けているにもかかわらず、これらの金融機関のトップマネジメントやリストラされなかった社員たちは、失業せず(ある程度の減額はあったにせよ世間的には)巨額の報酬をもらい続けているといったモラルハザードが発生している。


かつては金融工学を駆使し、証券化デリバティブ商品*2の開発、販売によって世界経済に恩恵をもたらしていると考えられていた金融機関たちが、サブプライムローン証券化(詳細後述)によって世界金融危機を引き起こした。

しかしそれらのデリバティブ商品が金融機関同士の複雑な絡まりあいを発生させ、金融システムのシステミック・リスク(=金融商品の絡まりあいによる連鎖倒産リスク)を大きくし、「Too Big to Fail」に加え「Too Entangled to Fail(絡まりすぎてつぶせない)」という状況を引き起こしている。これは金融工学の敗北に他ならない。


ここ20年ほど、金融機関は一般的な企業と異なり、巨大化することがトレンドだった。一般的な企業はコングロマリット・ディスカウント(企業が直接関連性のない事業を同時に展開しているために、経営資源の分散により競争力が低下。企業としてのリスク分散は図れても、投資家はうまくリスク分散が図れなくなり結果、株価が低下する)が発生すると考えられる。一方で、金融機関の仕入れる原材料とは金であり、金の値段(=金利)はその機関の信用によって決定する。すなわち、巨大な金融機関は信用が高く安く調達ができ、「Too Big to Fail」という暗黙の政府保証がつくため更に有利となる。ここに、コングロマリット・プレミアムが発生している。

しかし、Too Big to Failの金融保護主義社会主義的発想であるため、今後、世界のトレンドは規制と保護で潰さないのではなく、分割してつぶせるようにする方向に進むのではないか。バーゼルⅢ等の自己資本規制による仕入れコストの増加が暗黙の政府保障による利得より大きくなった場合、金融機関は大きいと損になる。また、大きすぎ複雑すぎる金融機関は取っているリスクが不明瞭となり投資家から嫌われるため、コングロマリット・ディスカウントが発生するということも考えれられる。

筆者も現在、ヘッジファンド設立に向け準備をはじめている。

サブプライムローンについて

サブプライム住宅ローン(優良prime層の下、信用の低い個人向けの住宅ローン)を束ねて(1つ1つの債権は独立してリスクが高いという仮定の下で、それを束ねればリスクは分散し安全性は高くなるという理論の下)、リスク毎に住宅ローン担保証券MBS(Mortgage Backed Securities)として販売し、リスクの高いMBSをまた束ねてリスクの小さなCDO(Collateralized Debt Obligation)として販売する。2003年ブッシュ政権時の「アメリカンドリーム・ダウンペイメント(=住宅ローンの頭金)・イニシアティブ」等の法律に代表されるような、貧困層にもマイホームをというアメリカの経済政策との相乗効果によって一気にバブルを生んだ。すなわち、アメリカ人が家を買うことによって不動産価格が上昇し、MBSCDOに投資した人々が儲かり、アメリカ人がより低い金利で不動産を購入でき、バブルが発生した。

そして、2007年8月、複雑なCDO流動性の低さを露呈(パリバ・ショック/サブプライム問題)したことにより、バブル崩壊がはじまった。

感想

筆者は金融コングロマリットの解体を主張している。現在の巨大金融機関は、顧客と同じように自己勘定での投資を行い、それを収益源とする利益相反構造を抱えながらも、「Too Big to Fail」であるために失敗したときは政府に救済されるというモラルハザードの温床のような環境にある。

彼らの自己勘定での投資、顧客の資産運用、売買の仲介、調査・情報提供、融資といった業務が一体となることで発生する利益相反や発生しうるモラルハザードを解消すべく、機能別に分割していくべきだというのである。


理論的には非常に正しい主張だと思う。数式をいじればきれいに筆者の主張が導かれるような感じ。一方、実際は金融コングロマリットの存在が巨大な既得権益であるがゆえに、その解体は難しいのではないかとも感じる。

2012年に書かれた本なので、今現在はどうなっているんだろうと考えてみると、2013年3月にバーゼルⅢの対応がはじまって以降、邦銀も劣後債発行したり色々対策にてんやわんやだけれど、調達コストの上昇に伴う金利上昇なんて話は聞かないし、日本経済に引っ張られて業績もいいしといったところ。

あとはこんな記事がヒットしたり。

www.bloomberg.co.jp

うーん…。


そのほか、金融の話以外のところ、つまり外資系金融機関の実態だとか、そういったところも非常に面白かった。

どの業界にも多かれ少なかれ通ずるところがありますね。

www.amazon.co.jp

*1:ゴールドマンサックス、バンクオブアメリカ、バークレイズ等の投資銀行≒証券会社や銀行、ヘッジファンド等の機能を持つ巨大金融機関

*2:金融派生商品と訳される。本来的にはリスクヘッジ、リスクの最適分配のために用いられる

2015年の麻雀

2015年

2015年の麻雀の話。記憶に残っている場面を3つ。

1

一つ目と二つ目は3月、私がかつて所属していたmjktという麻雀団体のリーグ戦決勝での話。

sensyu.hatenadiary.jp

上のようなブログ記事を少し書いて結局最後まで書ききらなかったんですが、結局この対局は、決勝8回戦やってfちた君が優勝。

決勝開始時点でトップと200pt以上離れていたものの、ただ、なすすべなくやられたわけではなく、午前中4回戦までで3トップ1回3着で100pt以上荒稼ぎ。

その中の一場面。 午前中の3着の半荘だった局。オーラス、2着目の親まで3900出和了or700-1300ツモ条件。トップ目は遠く離れている。

バラバラの配牌から仕掛けて

12m99p123s 123pチー879pチー ドラ5p

役牌は枯れ、イッツーと両天秤で進めたこともあって、チャンタというよりイッツー風の河。3mは盲点の待ちだ。

9巡目、ここにツモ1m。 こういうのは迷っても待ちがばれるだけとすっとツモ切ったものの、その瞬間、トップ目からの差し込み期待で2mを切ったほうがよかったと気づいた。トップ目かつトータルトップ目のfちた君から2着目かつ当面のライバルである神芝居さんの着順を落とすべく差し込みが期待できる局面。 結局、その局はじろけんさんによる素点稼ぎの満ツモで終局となったはずだ。――結果論になるが、fちた君からは差し込み風の牌がしばらく降りてきたし、じろけんさんは1mをツモ切った。局面把握が甘かった一場面だった。

2

それから午後、6回戦目。上位の神芝居さん、fちた君が午前からの接戦を続けている一方、そのどちらともトップラス一回でトータル順位が入れ替わる位置まで追い上げていた。

そして南3局の時点で、満貫ツモでトップ目に立てるところまで肉薄。着順こそラス目じろけんさんであったが、ここでトップを取れば、並び次第ではトップ1回でも優勝という場面だった。

タンピン赤のイーシャンテン。7巡目に何気なくツモ切ったドラの白がラス目のじろけんさんの白ドラ3に刺さる。

自分が勝つためには避けようのない放銃ではあったが、この半荘の3着で優勝の気配が一気に遠のいた。

結局、7回戦目にじろけんさんの9万点を超える鬼の大連荘もあり、以下のような推移で決着となった。

f:id:sen_syu:20160101121719p:plain

※1.s1~s5が予選リーグ(1節4半荘)、s6~s7が準決勝リーグ(1節4半荘)、f1~f8が決勝。 ※2.決勝1~3回戦は自分で記録をとっていなかったので横ばいになってます。

うーんあんまり惜しくないな。

3

3つ目はつい先日、RMUワンデーでのこと。 この日は一発赤裏なしのBルール。30000持ち30000返しの5-15を4回戦やって92名中上位16名が点数持ち越しで準決勝1回戦を行い、上位4名がポイントを半分にして決勝1回戦という大会だ。

自動手勝負、表ドラ勝負の運要素が強いルールだが、他のルールよりも誰が何を狙っているかわかりやすく、普段できない大胆な手役狙いができる一方で、ケイテンの価値が非常に高いので、割と好きなルールだ。 この日は南場に入ってから手が入り、ずるい着順上昇を繰り返した。予選は1121、4回戦のオーラスでは0本場に親に3900を放銃するも1本場、四暗刻単騎を出和了して今日はいけるんじゃないかという思いと共に予選2位突破。 決勝ボーダーを90~100程度と読み、自分が112pt持っていることを考えれば、場合によっては20000点持ち3着の▲15ptでも準決勝に残れるんじゃないかという好位置。

ラスさえ引かなければという準決勝東1局南家、ドラ8p。

5巡目、44567p2345m2389s ツモ1sでテンパイ。

対面の表裏裏さんが早い巡目で役牌を一鳴きしている以外に動きはない。表裏裏さんは大トップ条件だったので、ドラドラの3900はありそうな仕掛け。 一度打8sでテンパイを外したところツモ5p、打9s、次巡ツモ4pで望外の四面張テンパイ。これをリーチとしたところ数巡後に持ってきた3mで表裏裏さんからロンの声。ドラ暗刻で8000。*1

局が進んでも、オーラス0本場にツモ直で24000点持ち3着に浮上できるタンヤオドラドラが入ったくらいであとはたいした手が入らず、13400点持ちラスで終了。

対局後、それはリーチで正しいだろうという声があったものの、今はダマの方が良かったのではと考えている。形だけ捉えれば条件を考慮してもリーチなのだけれど、3-6pなら平和でダマでも出和了でき、役がないほうはドラ筋で出にくい、加えて3pが表裏裏さんの現物で二枚切れであった。

単なる3-6p平和なら絶対ダマを選択する局面だっただけに、かなりダマ寄りだった。テンパイ外しがうまくいって昂ぶってしまったかもしれない。まあ、この日の麻雀の内容自体はそれほど良かったわけでもないので、順当といえば順当な負けだった。

負けた時のコメント。

twitter.com

打ち上げ兼クリスマスパーティのプレゼント購入のため銀座をうろついてました。なかなかダメージが大きくて知り合い3人が残っている決勝をほとんど見れませんでした。

2016年

今年は基本(データ)に忠実で精度の高い麻雀を打ちたいですね。放っておくとどんどん地のアナログだったり昭和だったりな選択をする回数が増えて、どんどん麻雀を難しくしてしまうので、意識的に。

なんでもやるというプレイスタイルはそのまま、基本はシンプルな判断基準で打ちたいです。

麻雀はしばらく打ってなくても牌効率がそう滅茶苦茶になるようなゲームではありませんが、まず他家の手出しツモ切りだったり所作だったりといった周りが見えなくなるので、ある程度は見えるくらいの頻度では打っていきたいですね。

具体的な目標としては3つ。

1.年間収支をプラスで終えること

2.RMUワンデーでスプリントファイナルに残ること

3.いい加減一度天鳳7段になること

リアル、競技、ネット。それぞれの分野でそれなりの成績を残したいものです。人権を獲得するため3を一番優先すべきな気がしますが、結局後回しになりそう。

*1:ぐにゃああ